作品カテゴリー:建築・土木部材
塩害対策としてステンレス鉄筋を使用した能生大橋
一般社団法人日本鋼構造協会 ステンレス・技術標準委員会 ステンレス鉄筋技術普及小委員会  
選考理由

 能生大橋は、日本海沿岸に架かる国道8号線の橋梁である。海岸線に沿う位置に建設されており、塩害による劣化が著しく、抜本的な耐久性向上が望まれていました。
 ステンレス鉄筋の採用にあたっては、合理的な適用範囲の設定、プレキャストコンクリート製造並びに現場施工方法について、施主、施工者等が協議を重ね、旧能生大橋の腐食状況と今回新設される橋梁の構造を踏まえて、4径間の橋桁の中で最も塩害環境の厳しい新潟側の1径間の桁の外縁部鉄筋と、現場でのコンクリート打設となるコンクリート打ち継ぎ部の鉄筋に適用することとなりました。
 ステンレス鉄筋採用に際しては、施主、施工者と連携した取組が不可欠なことから、ステンレス鉄筋技術普及小委員会として対応したもので、産官学が連携した成果となっています。
 能生大橋は、これらの研究成果を踏まえたステンレス鉄筋の合理的な適用形態であり、新たな市場開拓の成果として極めて有意義であります。

使用鋼種:SUS410
使用量等:約 60 トン
推薦会社:新日鐵住金ステンレス株式会社