年頭所感

 

木村会長2017 ステンレス協会 会長
木村 始
(日本冶金工業株式会社 
代表取締役社長 )

 謹んで新春のお喜びを申し上げます。

 年頭にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
 昨年は、日本はもとより欧米やアジア地域をはじめ世界経済全体が極めて順調な発展を遂げる一年であった一方、多発するテロや北朝鮮の核兵器開発或いは中東を巡る混乱や難民問題等々、地政学的リスクの高まりを強く感じさせる一年でもありました。
 政治面で、日本・アメリカ・中国・フランス・ドイツといった主要各国での政治体制が長期的(3~5年)に確立する中、世界中で起きている地政学的リスクが安定した経済成長の下で収束に向かうのか、或いは、政治的リーダーシップの確立や安定した経済成長の下にあってもそうしたリスクが更に拡大して行くのか、今年一年が国際情勢の変化から目が離せない年になるのは間違いないところでしょう。
 昨年の我が国のステンレス産業は、国内経済が戦後最長に迫る景気の拡大を続ける中、内需が順調に推移し、比較的安定した一年を過ごすことができたと言えるのではないでしょうか。需給面では恵まれた一年であった一方、後半にかけては、ニッケルやクロムをはじめとする主原料価格の上昇だけでなく、電極や炉材といった副資材の急激かつ大幅な価格上昇にも見舞われました。これらは中国における環境問題への本格的な取り組みや副資材サプライヤーの寡占化等を反映したものと考えられますが、一過性とは言い切れない要因も少なくありません。わが国ステンレス産業としても、こうした動きを見極めた上で適正な価格転嫁をはじめとして様々な取り組みが求められる一年になると考えます。
 即ち、今年一年、景気の拡大に支えられてステンレス国内需要も堅調に推移すると期待できるとともに、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けた様々なインフラ投資もいよいよ本格化する中、関連する需要も顕現化するものと思われます。決して予断は許されませんが、本年も年始に当って明るい一年を期待できると言えるのではないでしょうか。
 日本のステンレス産業としては、そうした安定した業界環境が期待できる一年を、これまで蓄積してきた国際的にも優れた産業としての総合力(技術・生産・流通)を将来に亘って維持発展させて行く好機と考えなければなりません。産業全体としての再生産可能な安定した収益力を確保し、それを梃子にして将来の市場動向を踏まえた基盤整備やそれを支える人材確保と育成に取り組む重要な一年にして行かなければなりません。
 ステンレス協会と致しましても業界の発展を巡る様々な課題解決に今年も尽力していく所存でございます。会員各社の格別のご指導とご支援をお願い申し上げる次第です。  
最後になりますが、皆様方のご多幸を祈念致しまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

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